2024年6月1日(土)講演会
講師 室谷悠子氏
(弁護士 日本熊森協会会長 奥山保全トラスト理事 全国再エネ問題連絡会共同代表 日本弁護士連合会公害環境委員会プロジェクトチーム委員)
2023年9月13日
東急不動産株式会社に対しての、和歌山県からの指導を要望
2023年8月30日 読売新聞 掲載
風力発電「著しく適さず」
印南・日高川に計画 知事、国に意見書
2023年8月27日 日高新報掲載
毎日新聞 2023/8/11
2023年8月9日 日高新報掲載「県に建設反対要望書提出」 (2023/8/9記載)
★2023年7月26日(水)
印南日高川風力発電建設計画に対して、住民と事業者と意見交換を行いました。(2023/8/2記載)
2023年7月19日(水) 日高新報掲載
川又観音付近の山を視察
(2023/7/15記載)
★風のたより 第2号 出来ました。(2023/7/12記載)
2023年7月9日 看板設置しました。
和歌山県印南町・日高川町境界に、巨大な風力発電建設が計画されています。
5500㎾・高さ183メートル(これまで日本でほとんど建設がない大型風車)が22基。
印南・日高川町境界への巨大風力発電計画許していいの?
自然エネルギーの活用は大切。でも・・
将来を考える時、住民の命と生活、自然環境の保全、そして地域の振興にとって、こんな巨大な開発が本当に必要なものでしょうか。
共に考えましょう!
50階建てのビルが山の尾根に林立するのと同じです。
問題がいっぱい。
●災害の危険性が大
風車の周辺は空き地にしなければならず、山を大きく切り開くことになります。22基で実に459ヘクタールの山が開発される予定です。建築物が巨大なだけに基礎工事も大規模になるでしょう。
南海トラフ地震や大雨・台風による土砂災害の危険性が増大することは必至です。谷川や川のにごりも増すでしょう。水源への影響や切目川ではダムへの影響も考えられます。
●もろい地盤上への建設に(資料ページ参照)
そのうえ、切目川沿いには、御坊ー十津川断層が走っています。日高川の方へ傾斜した逆断層で、広い破砕帯を伴っています。計画地域は、航空写真でもはっきりわかるようにもろい地盤と言えます。
●低周波や音の影響(資料ページ参照)
直径158メートルの風車が出す音はどんなものでしょうか。風車は低周波・超低周波音を出し、人や動物に深刻な影響を与えますが、日本の規制ではまったく無視されています。動物たちも里へ降りてきます。
●規格外の搬入道路建設も
羽根一枚の長さが80メートル近くです。分解して運ぶことができません。資材の搬入には広くて直線的な道路が必要です。
●米軍の低空飛行ルート上に(資料ページ参照)
山すれすれに1秒間に1キロメートルも飛ぶ米軍機。もし、接触すれば大変な事態になるでしょう。
低周波は風力発電最大の問題点
●低周波音による健康被害
今回の計画では、人家より数百メートルから2キロメートルほどの位置に風車が設置されることになります。
風車は様々な音を出します。ヒトや動物にとって耳に聞こえる音(可聴音)は、ストレスや睡眠障害などの影響がでます。しかし、もっと深刻なのは、耳に聴こえない低周波音です。その音圧は可聴音以上で、振動をともない、数キロ先にも影響を与えます。
その中でも20ヘルツ以下の超低周波音は、心血管系、血圧、心拍などの変化や、ケイレン、めまい、不眠、倦怠感、頭痛などの健康被害を起こすことが、世界各地(県内でも)で報告されています。
ヨーロッパでは動物実験など医学的研究、科学的解明がすすみ、細胞組織に悪影響が出ることがわかってきています。
超低周波音は、自然界にも存在(風や波)しますが、持続的に高いエネルギーで発することはなく、風車など人為的に出る低周波音に動物が順応できないことから影響が出るものと考えられています。
また、防御も出来ません。例えば20ヘルツの音は厚さ17メートルのカベを貫通し、1ヘルツでは実に340メートルとなります。可聴音より遠くに飛び、屈折もすることから、地形によっては共鳴や増幅もされます。
それゆえヨーロッパでは、風車は人家より数十キロメートル離しての設置が義務付けられています。(資料ページ参照)
しかし、日本では低周波音による設置基準はまったく考慮されておらず、様々な病例も「個人の体質差によるもの」とされており、測定もされていません。でも、近い将来、必ず公害と認定され、ヨーロッパなみの基準が適用されることになるでしょう。
●御坊ー十津川断層
私たちが住む地域は海底が隆起して今の型となっています。日高地方の大部分は、四万十帯と言われる地質ですが、日高川流域と切目川流域では地層がちがいます。日高川筋(日高川帯)は、白亜紀、切目川筋(音無川帯)はその後1億年程度後の新生代に隆起し、地質は両方とも海底の堆積物ですが、切目川の方が年代が新しく、もろい地盤となっています。
日高川帯の上へかぶさるように音無川帯があることから、斜め北向きの逆断層となっており、長い間における地殻変動で地表部は広範囲にもろくなっているということです。
地震の発生源となる活断層ではありませんが、切目川の北側斜面は土砂くずれなど土砂災害の危険が非常に高い地域と言えます。
●米軍のオレンジルート
計画地は、米軍の超低空飛行訓練ルート(オレンジルート)と交差しています。米軍機の飛行高度は、日本の航空法を無視し、山肌すれすれに飛ぶことも少なくありません。その異常さを実感している方も多いでしょう。
風力発電基地ができれば標高400~500メートルの尾根筋に200メートル近い風車が林立した上を飛ぶことになります。米軍はルートを変更するでしょうか。
その他にも希少生物や景観保護、交通への支障、保安林解除など多くの問題があります
印南日高川風力発電建設を考える会